お母さんの「敏感期」モンテッソーリ教育は子を育てる、親を育てる(書評3冊目)

本棚

我が家でゆる~く取り入れているモンテッソーリ教育。
モンテッソーリ教育について書かれていた他の本を読んだり、ネットで情報を集め実践したりしています。

来年度から長男が幼稚園に入園するにあたって、どんな基準で幼稚園を選ぼうか考えたときに、実践しているモンテッソーリ教育を行っている園に入園させたいと思いました。
ただ、モンテッソーリ教育を実践している園が近場にはなかったので、理念に近い幼稚園選びたいと思い、がっつり学べる本を探していました。

『お母さんの「敏感期」モンテッソーリ教育は子を育てる、親を育てる』は、育児書のロングセラーとなっています。
基礎基本をとことん学ぶことができる、という点で、今回の目的にぴったりだと思い、読んでみることにしました。

結果は、大正解。
モンテッソーリ教育の原点に触れることができて大変満足しています。

モンテッソーリ教育ってなに?
子育てを楽しくしたい
子どもについて知りたい、学びたい


そう思う方に、おすすめの一冊です。

▽この記事を書いた人▽

ふるりん

1歳と3歳の男の子の育児に奮闘する30代のママ。元教員で、5年間公立小学校に勤務。妊娠を機に退職。専業主婦として働いている。小さい頃から読書が趣味。育児書を中心に、様々なジャンルの本に親しむ。金融教育、性教育、防犯教育、キャリア教育、食育など、子ども向けの教育全般に興味がある。アドラー心理学、モンテッソーリ教育に基づいた子育てを、ゆる~く行っている。

『お母さんの「敏感期」モンテッソーリ教育は子を育てる、親を育てる』とは

『お母さんの「敏感期」モンテッソーリ教育は子を育てる、親を育てる』は、2007年8月に発売された書籍です。

概要

「モンテッソーリ教育」とは、イタリア女性初の医学博士マリア・モンテッソーリが生み出した教育法で、世界中で支持されている。一番の特徴は、子どもには、ある特定の事柄に特別な感受性を発揮する「敏感期」と呼ばれる時期があることを指摘し、その重要性を唱えたこと。本書は、その日本での第一人者である著者が、豊富なイラストとともに解説する、育児書の決定版。

出典:Amazon

『お母さんの「敏感期」モンテッソーリ教育は子を育てる、親を育てる』の書評

この本を読んで考えたことをご紹介します。

イライラしないためにできること

子育てをしているときに、子どもにイライラしてしまう時ってありませんか?

自分自身、時間がなくて急いでいる時にイライラしやすい傾向があるなと思っていて、どうにかしたいと考えていました。

そして、それを解決する方法をこの本を読んで見つけました。
時間にゆとりをもつことです。

子どもって、一つひとつのことにものすごく時間がかかりますよね。
子どもは、大人の8倍時間がかかるという話を聞いたこともあります。
だから、時間に余裕がもてるようにスケジュールを組んでおけばいい。

親は、子どもの行動を待ってあげることができてイライラする必要がないから、お出かけ前につかれることがなくて満足。

子どもは、じっくり自分の頭と体で考える時間を確保してもらえて成長できて満足。

親子でいい関係が築ける!
めっちゃくちゃいいな、この方法(笑)

知っているのと知らないのとでは、世界が違って見えます。
恋人ができたときのように(笑)

子育てに「時間がないから・急いでいるから、早く○○して」は禁句。
子どもは何でも自分でしたがっています。
親は、お子さんが自分で能力を獲得することができるようにそのお手伝いをしましょう。
そのためにも、親のタイムスケジュール能力が求められているなと思いました。

『いたずら』ではなく『敏感期』

この本を読んでから、世間一般で言われる『いたずら』という言葉がどうも引っかかってしまって仕方ありません。
子どもが静かに集中している時、例えば、もくもくとティッシュを出しているあの瞬間、そのへんに置いてある箱を積み重ねているあの瞬間、それはただの『いたずら』なのではなく、能力が開発されている大切な敏感期なのに。
また、この敏感期を逃すと、意志の力をもってしないと獲得できないときた。
だから子育ては、「知らなかった」では遅いんだな。

『いたずら』ではなく『敏感期』と呼ぶ親御さんがこれからもっともっと増えて、子どもに優しい世界になるといいな。

我が家の話

では、具体的にどうのように子どもと関わったらよいのか。
まずは、子どもをよく観察し、「なぜこんなことをするのだろう?」と考えることが専門家への第一歩だそうです。

ということで、私も息子を観察してみました。
その時に行っていたのは、『テグスにビーズと通す』というお仕事。
テグスの終わりにストローを通してビーズが落ちないようにしたのですが、テグスが軽すぎて机からよく落ち、とてもやりにくそうでした。
その様子を「どうしたらやりやすくなるかな」と考えながら観察すると、テグスの終わりに通したストローを机に固定すればいいんだと考え付きました。
予想は的中。
ストローを机に固定したことにより、格段にやりやすくなり、30個あったビーズをすべてテグスに通すことができました。

ふるりん
ふるりん

その時の息子のドヤ顔といったら…!!!(笑)

子どもが成長した瞬間に立ち会うことができた歓びと、観察することによりその成長のお手伝いができたことがとても嬉しかったです。
「専門家になるとはこういうことなんだ」と、その意味を肌で感じることができたことも歓びでした。

あなたの手をわずらわせているお子さんの行動は、お子さんが成長するための大切な敏感期かもしれませんよ。
そのことをよく理解し、今しかないかけがえのない時間を楽しく過ごすことができるならば、子どものことをもっとよく知ることは、子どものためだけではありません。
それは、あなたのためでもあるのです。

『自律』あってこその『自立』


「子育てのゴールはなんですか?」と聞かれたら、なんて答えますか。

子どもが幼い時は、早く自分で着替えられるようにならないかな。
早く自分で歯を磨くことができるようにならないかな。
などなど、自分のことは自分でできるようにという考えが中心を占めませんか。

私も教員をしていた頃は、子ども達が身の回りのことを自分でできるようになることが『自立』だと考えてそこを目標に日々指導をしてきました。
でも、それは『自立』とは言えないようです。

『自立』するためには『自律』が大切なのだと、この本から学びました。
初めて『自立』について深く考えることができたなと思います。

『自立』させようとして、「自分でしなさい」「自分で考えなさい」
と言ったっきり放っておくのは違うし、時間がないからと、大人が子どものしていることを奪ってやってしまうのも違う。

子どもが自分の体と頭を使って考え、答えを導き出せるようにお手伝いをする。
これこそが『自立』に向けた教育(自律)であり、そういった意味で、モンテッソーリ教育は、まさにぴったりの教育法だと言えることがよくわかりました。

幼稚園でひらがなを学習することは必要か

小学校1年生を何回も担任してきた私は、ひらがなの学習はしなくて大丈夫だと考えています。
(もちろん敏感期がきたら教えてあげるべきだけど)

確かに今の子は、小学校に入学する時点でひらがなの読み書きができる子が多い。
(書き順などの細かいことは別にして)
というか、ほとんどがそう。
でも、子どもの吸収力ってすごい。
初めはできなくても、ちゃんとひらがなを読めるようになるし、書くことができるようになるんだよね。

そもそも、私はひらがなを習得している子が多いことに、いつも違和感を覚えていました。
だって、小学校に入ってから習得すればいいのに、なぜ前倒しして学習する必要があるのかと。
幼児期にしておくべきことが他にもっとないのかな、と。

そんな私の疑問は、この本を読んで解消されました。
感じていた違和感は間違いではなかった。

もし小学校入学前にひらがなを学習させようと考えている人は、もしかして、「子どもが小学校へ入学して。困らないように
そう思っていませんか?
困ったらかわいそう?

もしそういった意味で学習させようとしているのなら、もう一度学習させる意義を考えてみてほしい。
もちろん色んな考え方があるから一概には言えないけれど、少なくとも私は、この本を読んで小学校入学前にひらがなを学習させようとは思えませんでした。

まとめ

この本は、読み込めば読み込むほど理解が深まる上に、実践すれば子どもと過ごす毎日が楽しくなる、というとても良い本です。

愛するわが子を愛したい。でもイライラしてしまって愛し方がわからない。
そんなの当たり前。だって、誰も教えてくれなかったじゃない(笑)
もしお子さんにイライラしてしまって困っている方は、ぜひこの本を読んでみてください。

なんなら教育関係者も読んでほしい1冊です。(切実)

最後までお読みいただきありがとうございました♪
以上、ふるりんでした☆

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