
「また叩いた!」
「今度は蹴ったの?!」
兄弟ケンカの度に間に入って話を聞くけれど、また同じことでケンカして⋯。
そんな毎日に疲れた私は、どうしたら“怒り”を爆発させずに気持ちを伝えられるのかを知りたくて『かいじゅうポポリはこうやっていかりをのりこえた』を手に取りました。
この絵本には、怒りの奥にある気持ちを見つめるヒントと、感情と上手につき合うための具体的なステップが描かれています。
読みながら「これは子どもだけじゃなく、私自身にも必要なことだ」と気づかされ、親子で感情のやりとりが少しずつラクになっていきました。
この記事では、絵本から私が得た気づきと、実際に子育てに取り入れてみたエピソードをご紹介します。
この記事を読めば、怒りのコントロールの方法を知ることができ、平和な毎日を過ごすヒントを得られるはずです。
こんな方へおすすめです。
- 子どもの癇癪や怒りにどう向き合っていいか悩んでいる
- 子どもの怒りの背景に気づけるようになりたい
- 絵本を通じて、子どもに怒りのコントロール方法を伝えたい
- 親自身も怒りやすい・感情のコントロールに悩んでいる
- 絵本を通して子どもと感情の対話をしたい
絵本が教えてくれる“いちばん大切なこと”

子どもの“困った行動”の奥にある本当の気持ち
主人公のポポリは、友達の何気ない行動を「意地悪された」と思い込んで怒ってしまいます。
でも本当は、ポポリの中にあったのは不安や寂しさ。誤解や思い込みが怒りを生んでいたのです。
この場面を読んで、「怒りの奥には、本当の気持ちがある」という大切な視点に気づかされました。
子どもの“困った行動”の背景には、ちゃんと理由がある。
それに気づけるかどうかで、親の対応も変わってくると感じました。
怒りのコントロールは、練習して覚えていけばいい
絵本の中で、いかりのマスターかいじゅう・プワイズが教えてくれるのは「怒りのコントロールの3ステップ」。
- まずは怒りをしずめる
- 安心できる場所で、自分の怒りをただ“浮かべて”ながめる
- 怒りに話しかけて、なにがあったのかを探ってみる
この2番目の「怒りを浮かべて、やり過ごす」という方法は、自分を俯瞰して見る練習にもつながります。
これは子どもだけでなく、感情的になってしまいがちな私自身にも必要な視点だと感じました。
こんなふうに、私の子育てがラクになった

子どもの“怒り”に対して、少しだけ余裕が持てた
わが家では、特に5歳の長男に『かいじゅうポポリ』の効果を実感しました。
読み聞かせの際には、怒りをしずめる方法、「水を飲む」「今朝食べたものを思い出す」などを一緒に実践しながら読み進め、少しずつ“感情との付き合い方”を学んでいきました。
私自身も、子どもがイライラしているときに

「深呼吸してみようか」
「水、飲む?」
と声をかけたり、自分がイライラした時に深呼吸する姿を見せたりして、一緒に練習するようにしていました。
するとある日、弟とケンカして泣いた長男が「水飲みたい」と自分から言ったのです。
さらに、気持ちの切り替えのために子ども用テントに入り、

「今、タイムアウト中なの」
と伝えてきたこともありました。
もちろん、感情が爆発することはまだまだあります。
それでもこの絵本を読んでから、「怒っちゃダメ」ではなく「怒ってもいいけど、どうやってコントロールする?」と声をかけられるようになった自分にも、ちょっとした変化を感じています。
自分自身の“感情の扱い方”も見直すきっかけに
実は、『かいじゅうポポリ』の“怒りの練習”は、子どもだけでなく私自身にも必要なことでした。
特に心に残ったのは、2番目のステップ「怒りを浮かべて、やり過ごす」という方法です。
イライラしたとき、すぐに反応せず、「今、わたし怒ってるな」と自分の感情をただ見つめてみる。それが私の小さな練習の始まりでした。
そのうえで、「何のために今これを言おうとしているのか?」「どんな子に育ってほしいから、この声かけをしたいのか?」と目的を考えるようにしています。
時には、「おばあちゃんになった自分が今の状況を見たら、どう言うだろう?」と想像してみることも。
そうすると、そちらに意識が向いてイライラがすーっと和らいでいくのです。
絵本の中で、プワイズがポポリに言った言葉、
「すぐにせいこうするとおもわずにきながにいこう。しっぱいかんげい。れんしゅうあるのみ。」
出典:かいじゅうポポリはこうしていかりをのりこえた
この言葉にも、とても励まされました。
怒りのコントロールは、決して一度でできるものではないという視点が、私をやさしく包み込んでくれました。
やさしい言葉と絵が、心に沁みる理由

「怒ることはあっていい。でも、うまく付き合っていこう」
巻末には、監修の岡田俊さんからのこんなメッセージがあります。
「怒っている子どもを見ると保護者もぐったりしてしまいます。ときにはかっとなってしまって、火に油を注ぐことになることもあるでしょう。でも、そのことで“保護者失格”だなんて思うことはありません。」
出典:かいじゅうポポリはこうしていかりをのりこえた
この言葉を読んで、胸がじんとしました。
子どもも親も、感情に振り回されて当たり前。
完璧じゃなくていい、というメッセージが、やさしく響いてきました。
あたたかくてユーモラスなイラストとキャラクター
ポポリの怒ったときの表情、プワイズの包容力、怒りのモヤモヤの描写。
新井洋行さんが描くキャラクターは、どれも親しみやすく、子どもも自分の気持ちをイメージしやすくなっています。
どんなときに怒りを感じるのか、見開きいっぱいに載っているページもあるので、親子で一緒に読んで、「どんなときに怒りを感じる?」と話すきっかけにもなりました。
まとめ:感情は“コントロール”じゃなく“対話”から
怒ってしまうこと、それ自体は悪いことではありません。
大切なのは、「感情とどう付き合っていくか」を知ること。
『かいじゅうポポリ』は、感情との“対話”の大切さを、やさしく楽しく教えてくれる絵本です。
以上、ふるちゃんでした。
今日も本当にお疲れさまでした!
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