
「失敗しても、また挑戦できる子になってほしい。」
そう願いながらも、うまくいかないとすぐに諦めてしまったり、ちょっとしたことで気持ちが折れてしまったり⋯。
子どもの“打たれ弱さ”に不安を感じたことはありませんか?
私自身、子どもの将来を思ったとき、「レジリエンス=折れない心」は、生きていく上で何より大切な力だと感じました。
この言葉と出会ったのは、絵本『きみのこころをつよくするえほん』がきっかけです。
読み進めるうちに

「これだ。これがあれば、どんな人生もきっと前に進める。」
と確信しました。
この記事では、絵本から学んだ“レジリエンス”の本質と、それを育むために日々の子育てでできる声かけ・関わり方をご紹介します。
私が実践して感じたことや、子どもに現れた変化もあわせてお伝えするので、きっとヒントが見つかるはずです。
失敗を責めるのではなく、「またやってみよう!」と言える子に育てるために。
そして、何があっても自分の人生を楽しめる心の土台を育てるために。
今、親としてできることを一緒に考えてみませんか?
レジリエンスってなに?〜子どもの「折れない心」〜

子どもの「折れない心」って、どんな心のことだと思いますか?
私は、「失敗してもやってみる」「自分の気持ちと向き合って、立ち直る力」だと感じています。
これがまさに「レジリエンス(resilience)」と呼ばれる力です。
レジリエンスという言葉を、私は絵本『きみのこころをつよくするえほん』を通して知りました。
その中で監修の足立啓美さんは、こんなふうに語っています。
「この心の力を幼少期に育てることで、心の健康、対人関係、学業に良い影響があることがわかっています。」
「レジリエンスは、経験を通して育つ力です。特に幼少期において最も重要になるのが、自分の感情に上手に対応できる力、欲求不満に耐える力を育てることです。」出典:きみのこころをつよくするえほん
大人でも「怒り」や「悔しさ」に飲み込まれそうになることがありますよね。
それを乗り越えていける力を、小さなうちから少しずつ育てていく。
それこそが、レジリエンスを育てる第一歩だと実感しました。
レジリエンスの高い子の特徴

レジリエンスは、特別な子どもだけが持っているものではなく、後天的に育てていける「心の力」です。
では、レジリエンスが高い子どもには、どんな特徴があるのでしょうか?
実際に見られる様子をいくつかご紹介します。
失敗しても立ち直りが早い
失敗やうまくいかないことがあっても、「じゃあ次どうしようかな?」と前を向くことができます。
気持ちの切り替えが早いので、落ち込みすぎず、次の一歩を踏み出すことができるのです。
自分の気持ちを言葉で表現できる
イライラ・悲しい・くやしい。
そんな気持ちを、少しずつでも言葉にできることも、レジリエンスの高い子の特徴のひとつ。
気持ちを表現できることで、感情の爆発を防ぎ、人との関わりもスムーズになります。
困ったときに、誰かに助けを求められる
「ひとりで頑張らなきゃ」ではなく、「困ったら誰かに頼ってもいい」と思えていることも大切な力です。
これは、自分に安心感があるからこそできる行動なんですね。
チャレンジすることを恐れない
失敗を「悪いこと」と思っていないため、新しいことにも積極的です。
「やってみたい!」「また挑戦してみよう!」という前向きな気持ちが自然と育まれています。
もちろん、これらの特徴が全部そろっていなくても大丈夫。
レジリエンスは、日々の声かけや関わり方の中で少しずつ育っていくものです。
次の見出しでは、親としてどんな関わりができるのかを紹介します。
レジリエンスを育てる3つの声かけ&関わり方


「どうしてできなかったの?」
「さっき言ったでしょ?」
そんなふうに、つい責めるような言い方をしてしまったこと、ありませんか?
私はあります。
でも、そんな対応をしてしまうと、子どもは「失敗=怒られること」と思い込み、新しい挑戦に対して臆病になってしまいます。
だからこそ、私は声かけを見直しました。
レジリエンスは、日々の親子の関わりの中で少しずつ育っていくもの。
わが家で実践して効果を感じた「3つの声かけ&関わり方」をご紹介します。
【1】失敗を責めず、「次はどうしようか?」と前を向く
失敗したとき、つい

「またやったの?」
「どうしてそうなるの?」
と言いたくなることも。
でも今は、

「失敗してよかったね」
「この失敗から何がわかった?」
「次はどうすればうまくいくかな?」
と前向きな声かけを心がけています。
あるとき、長男が挑戦してうまくいかなかった後にこう言いました。

「ぼく、なんでもやってみる!がんばる!」
それを聞いたとき、本当にうれしかったのを覚えています。
以前の彼は、

「できない。」
「やらない。」
と言っていたのに、考え方が少しずつ変わってきたのです。
子どもが失敗したときの声かけひとつで、「またやってみよう」と思えるか、「もうやりたくない」と思うかが決まる。
それくらい、親の対応には大きな力があると感じています。
【2】感情を言葉にする練習を一緒にする
レジリエンスを育てるうえで、土台になるのは「安心感」です。
悔しかったり悲しかったりする気持ちに共感し、受け止めてあげましょう。
「怒ってるんだね」「悔しかったんだね」など、子どもの気持ちに言葉を当ててあげることで、感情を自覚しやすくなります。
そうすると、自分の気持ちを整理する力(自己理解力)も少しずつ育っていきます。
また、「ちゃんとわかってくれる人がいる」という安心感が、立ち直る力=レジリエンスの源になるのです。
【3】「あなたならできる」と信じて見守る
子どもが挑戦する時、失敗しそうで口を出したくなることもありますよね。
でも、“うまくいかない時にこそ、信じて見守る”ことが子どもの自信に繋がります。

「最初からうまくいく人なんていないよ」
「失敗しても、ママは応援してるよ」
「きっとできる。やってごらん」
そんなふうに、親の安心感や信頼を伝えていくことで、「自分なら大丈夫」と思える内側からの強さが育っていくのだと感じています。
レジリエンスは、1日で身につくものではありません。
でも、親の関わりひとつで、失敗を恐れず前向きに進んでいく子になっていける。
私自身、子どもとの関わりの中で、そう確信するようになりました。
大人がレジリエンスを学ぶとどうなる?


「レジリエンスを育てるのは子どもだけじゃない。大人の私にこそ必要だったんだ。」
レジリエンスの考え方に出会ったとき、私はそんなふうに感じました。
感情をコントロールする力、いわゆる「アンガーマネジメント」は、実は私が長年、苦手としてきたものでもあります。
子どもの頃からそうしたスキルを学んでこなかった私は、大人になってから何度も苦労してきました。
でも、意識して練習を重ねることで、今ではイライラしても反射的に怒るのではなく、

「私は今、怒っているな。」
と一歩引いて見つめることができるようになってきました。
たとえば、子どもが癇癪を起こしたとき。
以前の私は、感情的にぶつかってしまうことがありました。
けれど今は、冷静に

「どうしてこんな気持ちになったのかな?」
と問いかけ、 落ち着いて対応できることが増えてきたのです。
これは、子育てのストレスを軽くするだけでなく、「こんな風に感情と付き合えばいいんだ」というお手本を子どもに見せることにもつながっています。
自分自身が感情と向き合う力をつけていくことで、「子どもにもこの力を伝えたい。」「いい連鎖を後世につなげたい。」という気持ちが自然と湧いてくる。
レジリエンスは、子どもだけでなく、親である私自身の人生も豊かにしてくれると、そう実感しています。
まとめ「失敗しても大丈夫」と伝え続けよう

レジリエンスは、失敗しても立ち上がる“心のしなやかさ”。
それは、一度教えたからといってすぐに身につくものではなく、日々の積み重ねと、あたたかい関わりの中で少しずつ育っていく力です。

「失敗しても大丈夫だよ」
「うまくいかなかったけど、挑戦したことがすごいね」
そんな小さな声かけの一つひとつが、子どもの心を強く育てる土台になっていきます。
完璧な対応ができなくても大丈夫。
親だって、毎日が試行錯誤です。
でも、「どうしたらこの子の力になるか」と考えるあなたの気持ちが、すでに子どもにとっての一番の支えです。
一緒に転びながら、何度でも立ち上がる姿を見せていきましょう。
それがきっと、子どもが将来自分の力で歩いていける大きな自信につながります。
以上、ふるちゃんでした。
今日も本当にお疲れさまでした!
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